読書を1日1時間
(S・M/20代・女性)
自宅から出勤し札幌市営地下鉄に乗った後、作業場近くの駅に到着するまで30分弱の時間があります。
往復合わせて1時間、週5日勤務ともなれば約5時間……短いようで長いこの時間を少しでも有効活用できないかと考え、机の上に積んだままだった本を読む時間にあてようと思い立ちました。
読むジャンルは現代小説を中心に、書店で見つけた面白そうな新書やビジネス書などもいくつか追加しました。仕事が忙しくて憂鬱な時期には好きな作家の推理小説を選ぶと、物語の続きを早く読みたい一心で、毎朝の最寄り駅へと向かう足取りも軽くなりました。
そうして読書を日課として定着させることに成功した2021年の暮れ。
本棚を整理しながら読書履歴を振り返ってみると、実に20冊以上の本を読み終えていたことに気付かされました。
読書の習慣が身に付いたことによる思わぬ利点がありました。
システムの設計書や操作マニュアルを書く時、業務報告を纏める時など、勤務中に文章を書く際に時間が掛からなくなったのです。
文章を書く上での基礎知識は大学時代に一通り学んでいたというのに、「脳内にある考えを上手く言葉に変換できない」という問題に度々直面していました。
その都度あてもないままにキーボードを叩きながら推すでもないし敲くでもないし……と悩んでいましたが、現在はその回数が減り、自分が伝えたい物事に合った言葉がすぐに見つかるようになったと感じています。
日常的に活字に触れ続けるにつれて語彙力も増えていった結果なのかもしれません。
ノウハウだけではどうにもならない能力は、日々の積み重ねの中で少しずつ磨きを掛けていける。
文章力に限定せず、2021年は身を以てそんなことを実感した年でした。
……などと書き綴ったものの、社内報の原稿に書きたい内容を上手く言葉に変換できず大苦戦しました。
文章力に限定せず、今年も能力に磨きを掛ける1年にします。